Natural Sleep 自然な眠りの部屋 〜 快眠日記

快適睡眠を考え、その実現のための寝具を提案しサポートするショップです。 良質な天然素材を使い、ヒトが本来持っている自然な眠りを実現をめざして、オリジナル寝具の開発や睡眠の研究に取組んでいる「眠りのプロショップSawada」の店主の取り組みや最新情報を紹介します。 手作りでお届けするオーダー羽毛ふとん、オーダー枕、マットレスやベッドなど、快適で安全に眠るための商品情報も提供しています。

身体のカーブに合わせて、やさしく眠る

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昨年の末に納品させていただいたお客様からメールを頂戴した。

超超超快適です! 
まず、以前のベッドで感じていた、起きた際の腰や首の痛みor違和感は全くなくなりました。
横になったときに、頭、首、肩、背中、腰、おしり、太もも、ふくらはぎ、かかと とすべて敷布団と接していて、全体で支えている(どこかに偏って負荷がかかっていない)と感じます。
アイリッシュリネンのカバーの肌触り含めて、あまりの快適さと幸福感のあまりベッドに入るたびに、にた~(^0^) と微笑んでしまいます。
と同時に、朝、ベッドから離れるのもますます辛くなってきました(笑)
本当に有難うございました。 」

このようなお声をいただくことが、ふとん屋、いや眠り屋をやっていて、一番うれしく冥利につきる。
今回は
オーストリア・リラックス社のナチュールフレックス・ウッドスプリング
ハンガリー・バイオテキシマ社製で当店オリジナルの馬毛ラテックスマットレス
大東紡αクロス羊毛敷布団
この組合せを、長浜産ひのきの無垢ベッドに組み合わせて、アイリッシュリネンのシーツとカバーを組み合わせさせていただいた。

調節可能なウッドスプリングで身体のカーブに合わせて背骨を正しく自然に支え、マットレスでほどよく寝返りしやすく、ふんわり、しっかり支え、上に敷くベッドパッドの厚さで保温と吸湿発散・体圧分散を調節する。
この3つをバランス良く組み合わせること、さらに肌に触れるシーツの素材も大切にする。これが、快適な睡眠を誘ってくれるのだ。全て天然素材を大切にしていることも、ヒトがやさしいと感じる部分なのだ。

快適で質の高い睡眠をとっていただけることがまず第一だが、一度ご購入されると10年以上はお使いいただくことになるので、年数を経ても性能の劣化が少ないこと、身体の状態に合わせて調節できること、そして最後は廃棄時にも環境に負荷をできるだけかけないこと、これらも私たちが大切にしたいことなのである。
 

冬の羽毛布団加工の悩み

私の店ではドイツのカウフマン社、日本の河田フェザーというトップクオリティのメーカーより羽毛の仕入れを行っている。
河田フェザーさんの場合、羽毛原料の重量は水分率12.5%で計算される・・・ということは冬は乾燥して水分率が低くなるので、12.5%の換算で10.0圓鮖兎れたとしても、実際は9.9圓靴ない、ということも多い。

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ただ、羽毛布団を作る際には、面倒な水分率換算はできない(充填する際の水分率を図るというのは現実的ではないので)冬は夏よりほんの気持ちだけ多く充填されることになる。(といっても、計量器の誤差の範囲以内だ)

ただ冬の問題は、静電気である。乾燥しているので静電気が起きやすい。
羽毛の計量槽はしばしば、羽毛が静電気でへばりついてしまう。
しかも、これはダックダウンに多い・・・というか、未成熟ダウンやスモールフェザー、ファイバーが多いダウンに顕著である。
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これは400ダウンパワーのフランス・ピレネー産ミュラー種のダックダウンだ。ダックでありながら400dpあるので、粒の大きいダウンが多いのだが、その一方で小さな未成熟ダウンやファイバーも多い。違う羽毛を入れる場合は、一旦掃除をするのだが、一晩おいて静電気の影響がなくなった状態ですることになる。

これが440〜450dpクラスの長期飼育のグースダウンだと、一時こうなっても、しばらくするときれいに剝がれてしまう。これはダウンボールの大きさが多く、粒よりなために、未成熟ダウンやファイバーが少ないからだ。

こんなところにも、羽毛の品質の違いが出てくるし、実際作るとなればゴミの少ないダウンで作った方が、布団からでるホコリも少なくなるのだ。





 

ベストな敷をどうフィッティングするか

ケルンの展示会で、体格をスキャンしてウッドスプリングの高さを調整してくれるというシステムが紹介されていて、興味深く説明を聞いた。

頸椎カーブや脊椎カーブなどを3Dスキャンして、最適な硬さを作り出すという考え方は前からあるのだけど、今回のシステムは比較的完成度が高そうだ。導入するとなると600万ぐらいは必要そうだから、簡単にはいかない。

プライスとしてはハイエンドとなる、なかなか考えられた仕組みではあるのだが、私にはもう少ししっくりこない。もちろん、仰向け寝や横向け寝で 、頸椎や脊椎に無理な力がかからないようにするためには、体格や体質に合わせたフィッティングは必要ではある。
ただ、物理的に身体に合わせたものを選べば睡眠に理想的なのかといえば、必ずしもそうはいえない。実際に寝心地を左右するのは、 触感、沈み込みのスピード、反発の力やスピード、発汗や保温に対する心地よさのようなもの、つまり全体としての感覚評価(あるいは官能評価)が大きな要素になることが多いことが経験的に言える。
例を挙げるとずいぶん以前のことだが、ある大手メーカー(寝具以外)が理想的な温湿度コントロールができるという掛布団のプロトタイプに、触れる機会があった。しかし、実際には温湿度コントロール以前に、そこに使われているカバー素材があまりにプア−なガサガサのものだった。まぁ、そういうようなことだ。

最近の例では低反発ウレタンなどもその一つ。体圧分散という面では優れているが、身体に密着して通気性があまり良くない。夏はさらに素材がソフトになって密着度が上がるために、非常に蒸れやすくなる。低反発や高反発という言葉だけで、寝心地全体を判断するのは無理があるということだと思う。

ということで、私の現在の結論は
一番下に、身体の凹凸や背骨のS字カーブを調節できるウッドスプリング
その上に、反発の強さや速度、体圧分散や寝返りの容易さなどを決めるマットレス
一番上に、温湿度や表面のソフトさを調節するベッドパッド
直接肌にふれる、シーツやパッドなどの補助寝具
この4つの組合せのバランスを取ることが、必要なのだと考えている。

そのためには、計測だけでは不十分なのだろう

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ドイツ・ハイムテキスタイル見本市 (2)

ハイムテキスタイル2日目は、昨日日本から合流したメンバー4名と

毎年訪れるメーカーさんのブースを廻る

IBENA は綿アクリル混を中心とする毛布メーカー。日本の毛布にはない、デザイン・軽さが特徴だ。
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担当のジェニーも元気そう

イタリアの毛布メーカーMarzottoマラゾット社では新しいカシミヤ毛布が出ていた
軽くて風合いが抜群だ。正直いままでにない極上の手触り。
一同おもわず、「これは良い!」とうなる。実は別のタイプのカシミヤ毛布を仕入れようと思ったのだが、価格もそれほど変わらないという。日本向けに150×200cmの別注をしてもらうことに。

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上品なシルバーグレー、軽さは550gと超軽量で、なにより光沢のあるソフトな風合いがなんともいえない。
この秋からになるが、入荷が待ち遠しい。

昨年仕入れたカシミヤ50%も風合いが良いし、今まで販売していた最軽量のカシミヤ毛布も良かったけど、次元が違うという感じだ。

イタリアのメーカーはマットレスとかウッドスプリングのようなものは、過去の経験からいってあまり信頼を置くことができないが、こういう繊細なものは真似ができない。

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ドイツ・ビラベックはGOTS認証のオーガニックウールの掛布団や敷パッドが登場。
こちらも何らかの形で取り組むことになる

担当のアンジェリカは相変わらず元気だ
夕方5時からブースでシャンパンをいただいて・・(ブースごとで飲んでばっかなのだけど) 新しくホール6にできたトレンドゾーンでのセミナーに臨む。

ハイムテキスタイルでは毎年6〜8名の各国から選ばれたトレンドセッターによって、これからのトレンドが発表される。今回はトレンドセッターの1人である南村弾さんによる、セミナーを受講することにした。

今年のテーマはWELL BEING 4.0
最近はやりのインダストリー4.0に模しているが、これからのスタイルを提案するものだ。
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毎年お土産のようにトレンドブックは購入するのだが、10年ぐらい前からは訳がわからなくなってきたのだけど、なぜそうなったのか理解することができたと思う。
インテリアの最先端トレンドはあまり関係ないように思われるけど、社会背景からのライフスタイルの変化が、テキスタイルデザインや空間構成にどのように影響を及ぼしていくのかという一端を垣間見た気がする

終了後はラーメン屋・・・だったのが店内満員 インド料理で終えて、ホテルに帰ったら23時
ねうちな1日


ドイツ・ハイムテキスタイル見本市 (1)

毎年1月にドイツ・フランクフルトで開催されるハイムテキスタイル見本市は、ヨーロッパで最大のカーテンなどのインテリアファブリックや寝具の展示会だ。

今年で16回目にもなるだろうか、毎年の恒例行事でもある。といっても最初の頃は物見遊山の域をでなかったのだが、最近は取引先も増え、そこでの商品選択が年間の大きな要素になるため 、商談にかなりな時間をつぶすことになる。

今回も、カウフマン社の最もレベルの高いステッキーグースダウンを始め、今までにない手触りのカシミヤ毛布であったり、多くのブースを結構時間をかけて回ることになった。

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カウフマンの最高級羽毛+社長と

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スイスビラベック、ダウニーのサンドロ社長と

特に羽毛については数年前から禁止になったライブプラッキング(生きた状態で毛の採取をすること)だが、そのことの是非はおいて、鳥が健康でハッピーな状態で育成する、あるいは、どこで卵が採れ、どの農場で育てられて、洗浄分別されたかというトレーサビリティをちゃんとしていくという傾向が非常に強くなっている。

オーガニックであったり、有害な物質を含まない、製造工程において環境に負荷をかけたりしない、フェアトレードである、などは当たり前の世界になろうとしている。
残念ながら日本ではこの動きはまだまだだが、企業の社会的責任を全うするためにも、今後はこのような取組が必須となってくる。

そんな流れを強く感じた今回の展示会である


 

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
今年も睡眠改善めざして、頑張ってまいります

一月三日にベッドを納品をさせていただいた お客様から連絡をいただき、本当にぐっすり眠れるようになった。ベッドを換えるだけで、これだけ違うのか、とのお声をいただきました。

良質な自然素材を味わっていただくために、Relax社のナチュールフレックス・ウッドスプリングと国産無垢のシンプルなベッドフレーム。
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仰向け寝 中心のご主人には天然ラテックスフォームを馬毛でサンドイッチした馬毛ラテックスマットレスを、
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横向き寝が多い奥様には、ラテックスフォームだけは少し落ち着かない、馬毛ラテックスでいいのだけど、と迷ってらっしゃったので、入荷したばかりの馬毛羊毛マットレスをおすすめしました。馬毛ラテックスは馬毛層のために表面の反発が比較的に強く、しっかり感がありますが、馬毛羊毛マットレスは馬毛を中心に羊毛わたで巻いているために、少しソフトな寝心地になります。試していただいたところこれがベスト。さらに冷え性ということなので、ベッドパッドも厚手のビラベック羊毛敷布団にしました。
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ご満足いただけたようで何よりです。
 

マットレスのへたりや耐久性をどう防ぐのか その1

以前にエアウィーヴやマニフレックス等の耐久性についてのエントリを書いたら、結構反響をいただいた。

もうちょっと一般的な話をしてみようと思う。
まず大前提にしておかなければならないことは、「マットレスはへたる」ということだ。40圈90圓梁僚邸△靴も腰の部分に40パーセント近い重量が毎晩6〜7時間、毎日マットレスや敷き布団にかかっているのである。木や金属で支えるのならともかく、それなりの弾力性を持って支えなければならないから、10年もへたりませんよ、なんていうのはそもそも無理がある話だ。

靴を考えていただきたい。靴には全体重がかかる。だから毎日同じ靴をはき続ければ1年と持たない。少なくとも当初の性能は大きく損なわれることになる。敷き布団やマットレスも同様なのだ。

最もへたりが多いのは 、臀部。
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一番体重がかかるからだ。いままで多かったのは、腰や臀部がへたって寝姿勢がくの字になって、結果腰痛などの原因になるというものだ。仰向け寝の話の場合になるが、
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この寝姿勢ならいいのだが
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こうなってしまうとだめ、ということで、昔から硬い布団やせんべい布団(へたって硬くなってしまった布団)が体に良い、などと云われてきたのはこの理屈による。

へたりを少なくするには素材を硬くすればいいではないか、ということで固綿などが出てきた。あるいはニュートン値の高い硬質マットレスが出てきたのだが、実はこれも問題がある。
体に当たる部分だけが、へたるのだ。密度の硬い固綿やマットレスは全体的にへたるが、表面硬度のある素材の場合、臀部だけがへたる。体重のかからないところは新品とまったく変わらないから、反ってたちが悪い。
以前に凹凸のあるプロファイル加工を施した硬質ウレタンを中芯にした敷き布団を作ったことがある。なかなかしっかりした寝心地と出来栄えだったので、腰痛持ちのスタッフが使ってみたところ・・・最初は良かったのだけれど、使ううちに臀部のところだけが柔らかく=へたってしまい、寝心地が悪化したのである。

エアウィーヴ・テンピュール・Airなどに共通するのは1枚ものであるということだ。マニフレックスは三つ折タイプ以外は1枚もの。ムアツ、整圧などの高機能マットレスも含め、1枚物のマットレスは臀部がへたってしまうと、なんとも対策のしようがないことが問題なのだ。どれぐらいで、そうなるかは条件によって異なるが、早いものでは1〜2年で発生するようだ。低反発系は早いものが多い。

この問題を解決するには、いろいろあるが現実的におすすめなのは三つ折タイプにすることである。
三つ折で中身が簡単に取り出せるようなマットレスであれば、中身をローテーションすることによって寿命を伸ばせるのだ。単純に考えれば、初期性能を3倍維持させることができる。一部マットレスは部位によって硬さが違うものがあるので、3つのパーツに同じものが使われていることが前提となるが・・・。

ただ、横向き寝も考えた場合、肩の部分は柔らかめにしたいので、部位によって硬さを変えるのが本来なのだが、耐久性とどちらを取るかということが悩ましい問題となる。
中のパーツだけ購入できればいいのだが、実際はそうなっていないことがほとんどだ。ムアツふとんをモデルチェンジする際に、パーツの交換機能を盛り込んでもらうように要望したのだが、実現しなかった。

私の店がオリジナルで2レイヤーマットレスを開発したのは、寝心地の追及もあるのだが、耐久性をどうやって伸ばすかというところが大きい。そのためにパーツのローテーション、交換ができるようにしたのである。

喘息の子どもに真綿布団は有効なのか?

実はメールでご相談をいただいたのですが、どうもうまく返事のメールが届きません。もしご覧いただければと、こちらにポストをさせていただくことといたします。

ご相談内容は、私どもの濱まゆ真綿ふとんが子どもさんの喘息に有効だろうか、ということでした。
濱まゆ真綿ふとんとは、究極の地産地消ということで、地元の軽量濱ちりめん生地に生まゆの近江真綿で仕上げた布団です。
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さて、喘息に対しては、発生の原因となるアレルゲン物質を減らすこと=できるだけハウスダストを減らすということが一つの対策になると思います。その意味での、真綿布団の利点は 1.真綿(絹)は長繊維でわた切れがないので、中わたからはホコリが出にくい 2.ほどよい吸湿発散性があり静電気が起きにくく、空気中のホコリを吸いにくいなどがあります。
絹は一本の糸からできていますから、わた切れがなく、繭から作った角真綿を伸ばして何層にも重ねて作ります。1枚作るのに200〜300回重ねるのです。
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一方ふとんのホコリには側生地が空気中のホコリを吸って、それを放出するものも少なくありません。できるだけホコリの吸いにくいような側生地が良いと思われます。

「浜まゆ真綿ふとん」は中わたのホコリは少ないのですが、側生地は当地の特産品濱ちりめんを使用しておりますので、生地に凹凸があり、ホコリが比較的に付着しやすいと思われます。それを避けるには、例えばオーストリアHEFEL社のリヨセルの羽毛布団用生地あたりが良さそうです。リヨセルはユーカリのパルプから作られる天然由来素材で、その羽毛用生地だとホコリも付着しにくく、出入りも少ないながら、通気性や吸湿性もある程度確保できます。

しばしば、ハウスダスト対策として丸洗いができるポリエステルわたの布団が取り上げられます。確かにポリエステルわた自体はハウスダストは発生しにくいですが、静電気を起こす可能性があります。さらに、子どもは基礎代謝量が大人の2倍ほどもありますので、素早い吸湿発散性能が必要です。ポリエステルだけのふとんは蒸れやすいために、寝床内の湿度が上がり、寝苦しくなって結果睡眠の質が低下するおそれがあります。

その点、天然素材の真綿=絹は吸湿発散性もあり、適度に保湿するので静電気も起きにくく、身体にやさしい素材といえます。欠点は、真綿自体は繊維に絡みがなく、あまり嵩が出ないことです。ベストの重量は0.8〜1.0kgぐらいでしょうが、どちらかというと肌ふとん的な厚さです。かといって1.5kg以上は重たくなるだけで、保温性もそれほど上がりません。

保温性が不足すると思われる場合は、パシーマのようなガーゼと脱脂綿でできたケットとの併用がおすすめです。

いずれにせよ、ハウスダストは敷・毛布(シール織りなどホコリの少ないものがおすすめです)も対策が必要ですし、部屋全体のクリーニングも欠かせません。
その一方で、子どもは代謝量が高く、汗をかいて成長しますので、吸湿性も十分に確保することを念頭においてください。


アイダリッシュダウン???

お客様から電話をいただき「寒くなったので、急いでリフォームしてほしい」とのご要望。

お預りした羽毛を開けてみると
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 ちょっと判りにくいが、ラベルには「ノーヴィ・アイダリッシュダウン」とある。山梨のとあるメーカーさん製である。
これはいわゆるネオ・アイダーという羽毛だ。かなりソフトで良い生地のグレードから想像してみたが「結構なお値段でした」とのこと。つまり絡み合うステッキーダウンをアイダーのような羽毛と表しているのであろう。

グースダウンなのだが、残念なことにダウンボールはそこそこ大きいものもあるものの、肝心の絡みがあまりない。
アイダーダウン1
本物のアイダーだとこれぐらいに絡んでばらけない(中には???というのも少なくないが・・・)

ブランブラン
前に扱っていた、カウフマン社のロシア・ブランブランのステッキーグースダウンでもこれぐらいに絡みがあるが、今回のは、アイダリッシュという名前倒れであった。

こういうケースは、私の店で販売したものではないだけに、どのようにお客様に説明すればいいのか、しばしば苦慮する。困ったものだ。


ブログ記事後日談 よけいに情けなくなった話。

先日のエントリでテレビショッピングにおける西川リビングの羽毛布団の表現方法が問題ではないかと書いたところ、結構ヒットが多かった。これに対して本日(12/3)西川リビングから二人がお見えになった。

内容は「無荷重で比べると実際にはこれぐらいの差がでます」という事実誤認の訂正と、それに基づく「詐欺云々の表現は適切でないので訂正して欲しい」との2点だった。

 経験的にみても無荷重でそれほど差が付くとは思っていなかったので、この点については私の勇み足である。これに関しては訂正を行った。確かに、羽毛の嵩高を比較する図ではかなりな嵩の違いで表現されているケースが少なくないので、確かにそうかもしれない。(それでも340dpと390dpであそこまで差が出るかというと、説明を受けた後でも疑問はのこるのだが・・・事実を確認できないのでこれは向こうの言い分を理解することとする。)
よく使われるのはこういう画像だ。たしかにダウンパワーの差以上の画像は過去に見ることがあったが、あれは440dpと300dpを比較しているんだろうぐらいに思っていた。
ダウンパワーについての詳しい説明はこちら 
羽毛の嵩比べ


先方は「このような誹謗中傷のような書き方はいかがなものか、御社のためにもならないのでは」的な発言を何度も。柔らかいけど、ねちっとした言い方。「法務担当で〜」みたいな言外な含み(すべて私の主観です)正直、怒りにまかせて書いた部分もあるし、正確でない部分もある。落ち着いて見ると過激な表現もあるので了承して一部削除、変更をした。

先方の説明は「あれは間違いではないんですよ」と宣う。たしかにそうかもしれない。しかしながら、羽毛の品質基準として西川も含めて決まったのがダウンパワー表示ではないのか? あんな表現方法をすれば、一般の消費者は本来の品質の違い以上の優良誤認をする、と考えるのが妥当でないのか、と私は思う。寝具店の中では羽毛に関してはエキスパートだと自認していたが、そんな私が誤解をしてしまったのだから・・・

こちらから、「品質を重んずる業界トップの西川があのような表現方法をとるのはいかがなものか、今後は止めて欲しい」と申し入れた。これについては「ご意見は承ります、今後役立てます」「テロップでも入れておいたら良かったですかね」という返事。「反省します」という弁はなかった。

私が見せて欲しかったのは、創業450年を迎える名実ともにトップ企業としての矜持だったのだが、それを期待するのは今となっては無理なのだろうか。かつての西川の品質とブランドを実感してきた世代は60代後半以降になってきた テレビ通販一回かけると、かなりの数がさばけるという。通販会社にもいい顔をしなければ、ということだろうか。今日、西川というブランドの切り売りをするしかないのかもしれない。西川マークを使う会社は西川産業・西川リビング・京都西川と会社が分かれている。ブランドコントロールをすることは、もはや不可能なのだろう。

私の店はオリジナルがほとんどで西川の製品はごく一部しかないから、西川がなくなったところで、店の損失にはならないのだけれど、450年という歴史はそれ自体が文化だ。ブランド価値を高めるには、新しい価値を創造していかなければならないが、そこに至っていないということか。CMバンバン打つだけで販売している新参業者には負けて欲しくないのである。

私が聞きたかったのは「西川の誇りを持って、ちゃんと取り組みます」という言葉だったのだ。
残念な一日


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livedoor プロフィール

ねむりはかせ

創業120年を迎える老舗のふとん屋の四代目
今までの「売れれば良いふとん屋」を脱却し、快適な眠りはどうあるべきか、そのための寝具はどのようにしたらいいかを日夜研究しています。
そのために、全国世界を訪ね歩き、試行錯誤の中からオリジナルの寝具を生み出してきました。

プロフィール画像はキャラクターデザイナー井上・ヒサトさんの作品 なまけもののネムタをご厚意で使わせていただきました。

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