Natural Sleep 自然な眠りの部屋 〜 快眠日記

快適睡眠を考え、その実現のための寝具を提案しサポートするショップです。 良質な天然素材を使い、ヒトが本来持っている自然な眠りを実現をめざして、オリジナル寝具の開発や睡眠の研究に取組んでいる「眠りのプロショップSawada」の店主の取り組みや最新情報を紹介します。 手作りでお届けするオーダー羽毛ふとん、オーダー枕、マットレスやベッドなど、快適で安全に眠るための商品情報も提供しています。

マットレスの改良を試みてみたが・・・

当店のオリジナル商品で、主に畳・フロアー向けの「2レイヤーマットレス供廖,い蹐い蹐柄悩爐鯀箸濆腓錣擦董硬さ・体圧分散・寝返りのしやすさ・通気性・保温性などバランスのとれた寝心地が得られるように工夫をしている。


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昨今多いフローリングでの使用でカビが生えにくくなっている。なにより最大の特徴は、三つ折りにしてパーツのローテーションや交換がいつでもできるということである。

ウレタンはカビの温床となるが、ブレスエアーやエアウィーブのような中空素材系は、通気性が良いのでカビの原因となる湿気が籠もりにくい。一方で、耐久性はウレタン等に比べると落ちる(特にエアウィーブ)ので、素材に直接体重がかかり、変形が大きくなるような構造は避けたいところだ。保温性が悪いのも特徴。そこで、ソフトかたわた等を組み合わせて、お互いの長所を引き出してやる。
いわばハイブリッド化だ。

現在のラインアップは、スタンダードとハードの2種類なのだが、その中間の寝心地を求めて、プロファイルウレタンシートを試してみた。
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ブレスエアーの上に組み合わせた試作品を作り、しばし試してみたが・・・
残念ながら、ビミョーである。硬さについては、概ね狙ったどおりに仕上がったので、良しとするが、音が気になる。寝返り時にミシミシという音がするのである。
もともとブレスエアーは変形するときに音が発生する。現在のタイプは当初のに比べるとずいぶんとマシにはなっているが、特性上避けられない。ところがプロファイルウレタンとの相性が悪いのだ。以前にフォームエースと組み合わせたときは、派手な音がしたが、今回のはそれほどまではいかないものの、どうも気になってしょうがない。使えなくはないけどね、という感じだ。

スタンダードやハードでは、その音はほとんど気にならないので、今回の試作品の採用は見送り。おそらく間に5mm程度の低反発か無膜ウレタンのソフト系でもかませば良いのかもしれない。

ということで、違う素材を探してみよう。探求はまだまだ続く。

敷寝具・マットレスをどうやって選ぶのかー睡眠改善新聞3号

相変わらず店頭では「エアーウィーブはどうなんですか?」とか「エアーでしたっけ?エアーなんとかってありません」などのご質問をいただくことが多い。

敷寝具の重要性を認識いただいているのはありがたいし、実際には製品名を見たり聞いたりすることが多いから無理もないことなのだけど、 ほとんどの敷寝具で共通にPRされていることがある。
エアーウィーブ、マニフレックス、テンピュール、エアー、トゥルースリーパー これ以外にエアーなんとかは最近やたらと多いが、低反発か高反発か(という表現の正確さはともかくとして)に限らず、共通するのは体圧分散性の良さをPRしている。

実際に寝心地を決めるのは体圧分散性だけではないし、 私からいえば、マットレスの上に吸湿性をちゃんと持ったベッドパッドを使わずにシーツだけというのは言語道断なのだけど、少なくとも、どういう視点で選ぶのかということは整理しておいた方がいい。

ということで、11/20発刊予定の「睡眠改善新聞3号」を一足早く、ネットでご紹介させていただく。
まずはご一読あれ。じっくりと説明していきたいと思う。

よく読んでいただければ、マットレスや敷の上に敷くだけで良いというオーバーレイタイプのマットレスは、それだけで解決するものではない、ということがわかっていただけるだろう。

睡眠改善新聞3号のPDF版はこちら

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私が考える理想の羽毛布団

ちょっと前のエントリで羽毛の嵩高表現に対する問題を投げかけたので、それじゃお前の考える理想の羽毛布団はどうなの、といわれそうなので書き記す。

掛布団としてのミッションは、温度33℃湿度50%といわれる最適な寝床内の温湿度を保ち、寝返りに追従し、睡眠時には身体に重量や不要なストレスをかけないということであろう。
となれば
1.素早く暖まる(即温性)
2.適度な温度を保つ(保温性)
3.湿気を素早く吸って逃がし、湿度をうまく調節する(吸湿発散性)
4.軽い
という機能が要求される。さらに、メンテナンスが楽・長く使える・仕立て直しが可能など、副次的ではあるがこちらも重要だ。当店の場合はグリーン購入基準があるので、環境に負荷を掛けない素材というのもポイントとなる。

これを満たす素材は、現状羽毛布団しかないと考えている。もちろん、どれだけ羽毛に似せようがポリエステルの布団なんて論外だ。

【即温性】と【保温性】
素早く暖まるためには、羽毛自体がステッキーダウンという絡みの強いダウンが望ましい。このタイプの最高級品はアイスランド産のアイダーダウンである。これ以外には、寒暖の厳しい地域で長期間育成されたダウンから、さらに絡みの強いダウンだけを手選別したステッキーグースダウンやステッキーダックダウンがある。アイダーダウンよりは価格が安いので、しばしばアイダーダウンの偽物にも使わたりする。

絡みが強いダウンは、暖まった空気を逃がさない。手のひらにダウンを置くとその違いがはっきりとわかる。絡みが強いので嵩高性はないが、保温力は抜群だ。これらは、手選別で行われるので、ダウンボールが大きいだけでなく、ホコリが少ないのが特徴だ。

このように一部をつまんでも、バラバラにならないのが特徴(これはステッキーダックダウンの画像)
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生地は薄く軽い方が暖まりやすい。重い生地だと湿気を吸いやすく、それを暖めて湿気を減らす熱量を奪われるからである。ステッキーダウンを除く一般的な羽毛の場合は、保温力は基本的に嵩に比例するので、嵩が高い羽毛布団の方が保温力は高い。じゃあ嵩高だといいのかというとそうではない。羽毛を入れすぎると膨らみすぎて身体へのフィット感が損なわれる。大事なのは身体にフィットして、暖まった空気をできるだけ逃がさないキルティング構造と、寝室の温度に合わせた適度な羽毛の量になっているかということだ。

羽毛の量については非常に難しいので
http://www.natural-sleep.com/sn-ht-06downquilt6.html
をご参照いただきたい。生地の重量とダウンパワー、そして必要な保温量のバランスがとれたものが必要だ。

代謝量の高い子どもや若い男性は、厚い羽毛布団は避けた方が良いし、代謝量が下がっている女性や高齢者は厚めにする必要がある。
メーカーの高級品をカタログで見ると、二層構造・三層構造になっているものばかりだが、高気密・高断熱の住宅が普及した現在、そこまで必要なのかどうか見極めないと、厳冬しか使えないということになる。むしろ身体へのフィット性を高めて逃がさない構造にすれば、それほど嵩高にせずとも保温力は確保できるし、厳冬時期は冬向けのカバーや薄手で接触温感の高いカシミヤなどの毛布と組み合わせた方が吸湿発散性の面でも快適といえる。

重要なことは、保温は掛より敷の方が重要なのだ、ということを再認識してほしい。寒いとすぐに上に何重にも掛けたがるが、敷の保温力をアップさせた方が効果的でもある。

【吸湿発散性】と【軽さ】
高気密・高断熱住宅が増えた今日では、保温性より湿度の調整を十分に考えたい。

湿気を素早く吸って逃がすためには、空気の循環が必要で、生地の持つ通気性が重要な役割を果たす。
通気性があるほど、空気の出入りが楽なので湿度の調整はうまくいく。通気度というのは、生地の通気性を表す指標だが、最低2cc以上は欲しい。逆にポリエステル混の生地は多くが通気度1ccを切るため、軽くても通気性が悪い、しかもポリエステルが多いと湿気を吸わないので生地は蒸れやすくなる。

上に述べたような二層構造・三層構造は保温性は確かに暖かいが、間に生地が何重にも入るので、当然空気の循環は悪くなり、蒸れやすい。20数年前の伝統的日本家屋が多かった時代に「暖かかければ良いじゃない」という名残でもある。

私の経験から言うと、通気性は4CCを超えると蒸れ感がかなり減少して快適に使うことができる。ところが、通気性を上げすぎると、ファイバー(羽毛ゴミ)の多い低級ダウンでは、そのファイバーが吹き出してしまう。だから、パワーのあるホコリの少ない良質なダウンを使うことが必要だ。通気度5cc以上となると、上述したステッキーダウンでないと吹き出しが目立ってしまい難しい。が、快適性はさらに向上する。

結論
1.生地は基本的に綿100% 通気度は高い方が良く 屬△燭蟒杜未100g以下であること
2.高い通気度でも吹き出しがなく、絡みが強くて保温性の高い手選別のステッキーダウンがベスト
 ステッキーダウンは保温性が高い割に嵩がでないので、通気性の向上にも役立つ
3.使う人の体質(代謝量)や気候・寝室の保温・湿度に合わせた、適度な羽毛の量を選ぶこと
4.身体にフィットして、熱を逃がさないキルティング構造

私の店で言えば、アイダーダウンを除けば
生地は HEFEL268 70g/屐…無づ7.5cc 綿100% とにかく軽く、湿気の逃げが早い
羽毛は ベスト・オブ・ポメラニアン 手選別ステッキーホワイトグースダウン
スリープウェル・カウフマン社の展示会限定羽毛で、ダウンボールが大きく絡みが強い。

後は体質や地域や寝室の環境に合わせて、キルティングと充填量のベストを選ぶことである。
キルティング構造についてはこちらを参照されたい
http://www.natural-sleep.com/sn-ht-05downquilt5.html

(2015.11.10一部内容を補足更新)

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睡眠健康指導士交流会より

今日は、南草津で行われた、睡眠健康指導士の交流会に参加。
2004年に日本で初めて睡眠を総合的に扱う講座が滋賀医大に生まれた。特任教授の宮崎宗一郎先生とお出会いしたのはその翌年のこと、2006年に店へお越しいただき、それ以来ご指導をいただいている。
先生が中心になって創設された日本睡眠教育機構が認定し、育成しているのが睡眠指導士であり、私は初級・中級・上級と受けてきたのだが、今日はその活動の報告をしながら、今後の取り組みについて議論がなされた。

宮崎先生からは認知症予防のための睡眠衛生指導を今後進めるとのこと。日本は今後医療費を抑えていかなければならないが、睡眠の改善によりさまざまな疾病の予防となって医療費の抑制が可能になっていることから、今後予防医学としての睡眠の改善は社会的な欲求でもあろう。

興味深かったのは整体師の先生のお話で、日頃疑問に思っていることのいくつかが判ったことがありがたい。

私もPTA等の講演会で呼ばれてお話をすることがあるが、子供の睡眠、シニアの睡眠どちらも大きな問題を抱えている。睡眠健康指導士、特に上級認定者は正しい睡眠や改善のための情報を皆さんにお届けするのが使命でもあるので、今後地域に対していろいろなアプローチをしていくことが必要だろうと思う。

 

一流メーカーがすることじゃないね

注:このエントリーについては西川リビングさんからの指摘をいただいたので、最初のエントリーとは一部訂正をしています。{}内で訂正について補足しました。

昼食で自宅に帰ってテレビを見ていたら、ショップチャンネルで西川リビングの羽毛布団を販売中。

曰く「中国産ホワイトダックダウンに対しダウンボールがとっても大きいフランス産バーバリー種ホワイトダックダウンを使っています」
ダウンパワーの説明表示は中国産が350dpでバーバリー種が390dpとある。側生地については説明は無かったようだが、ネットのデータからみるとポリエステル85%綿15%とあったから、中国製で間違いないだろう。これで元値59,800円の真贋はともかく、29,800円はちょっと安いが、このスペックなら特別に珍しい価格ではないと思う。

バーバリー種って何だ?とネットを探していたら、マスコビー種のことらしい。これも別に珍しくもないじゃない。確かに通常のダックよりは大きい羽毛を採ることができるのは事実である。

ところが、ダウンパワーからいえば嵩高の違いは10%だ。
ところがテレビ番組で使用していたのは、この見本である。
(画像はキャプチャー。わかりやすくするために390dp と 350340dpの文字を入れて加工している)
{比較対象にしたのは正しくは340dpだそうです 画像は訂正していません}

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出演している西川リビングの某さんは、それぞれの羽毛を100gずつ入れて嵩高がこれだけ違うと宣っている。女性は「これだけ違うんですね」みたいなことを言ってる。多少のデフォルメならともかく、これではあまりではないだろうか?倍ほど嵩が違うように誰しも思うだろう。ところがダウンパワーで10%程度の違いなら透明ケースに入れても10%程度の同じぐらいの差しかでていない。

仮に最高級のダウンパワー500クラスを入れても、ここまで差はでない。ダウンパワーの数字は羽毛の嵩高を表す数字だから、純粋に5:3.5の割合で出るだけだ。最も昨今500の羽毛を探そうとしたら、まずないだろう。中身の量を変えるのはさすがにまずいだろうから、おそらく100g入れているのは間違いなく、右は押し込んで、左は空気を混ぜているのだろうが、消費者にはとてつもなく品質に違いがあると誤認させられる内容だ。しかもそれを製造しているメーカー自身が説明でやっている。

{この段落と次の段落は適当でないので削除 これは加重を掛けた場合ですが、加重を掛けないと実際にはこれぐらいの差になるそうです。これについてはこちらの認識が不十分でしたので前段落については横線削除しました。ただ、一般の消費者が見たら倍ぐらい嵩が違うという優良誤認を引き起こす可能性があります。しかし西川も含めた業界としてダウンの品質基準の方法として定めたダウンパワーという規格をないがしろにするような表現方法は、泡沫のメーカーならともかく、西川というトップメーカーが堂々とすべきではないと思っています。ので、次の段落はそのまま}

これが我が業界のトップクラスの会社がやっていることと思うとあまりに情けない。

ちなみに、私の店ではマスコビーとアヒル北京種{正確な品種に訂正:根拠はリンク先}を交配したミュラー種のホワイトダックダウンを扱っていて、ダウンパワーは400で、実はこれが扱っている最低グレードで、国産の綿100%の側生地を使って手作りして・・・まぁどうでもいいか

画面キャプチャとその加工は著作権侵害になるのかわからないけど、もし文句を言ってきたら面白いよね。{挑発的なので消します}
 

新婚の場合のベッドの選び方(納品事例より)

昔はブライダル用にベッド・・・というとダブル、ワイドダブル等を選ぶ方が多かったのだが、昨今はシングル2つが主流である。

最も大きな理由は、二人それぞれ寝姿勢も体質もちがうのだから、最適な睡眠環境を作るのだとすれば、それぞれ別に選んだ方がいいのである。女性は寒がり、男性は暑がりが多いから、掛寝具はそれぞれに合わせたものを選べるようにしておいた方が良い。

最近納入をさせていただいたお客様の事例をご紹介して、ベッド選びの参考にしていただければと思う。

まず、ベッドフレームはウォルナットのシンプルなもの。これを2つ並べる。
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今回はウッドスプリングにRelax社のナチュールフレックスをお選びいただいたので、この上にスノコを乗せて、それからナチュールフレックスのウッドスプリングを2つ並べる。

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この状態で、それぞれに合わせてウッドスプリングのチューニングを行う。今回はお二人とも仰向け寝中心なので、腰の部分のスラット(板)をレギュラーの厚みから、厚い方に交換。当然だがお二人とも初めて使う種類のマットレスなので、最初から細かい調整は避ける。

新しく使うときは寝姿勢に合わせて基準となる堅さを作っていくが、細かなチューニングはマットレスに慣れてからした方が良い。身体が慣れないうちから、あちこちをいじると、結局何が良いかわからなくなり、迷宮に入ってしまうことが多いからだ。

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今回は仰向け寝のお二人なので、腰をしっかり目に支える当店オリジナルの馬毛ラテックスマットレスを載せる。この部屋は換気が弱いので、マットレスとウッドスプリングの間には吸湿シートを敷いてカビの防止を図る。
しっかり目でふんわりした、ストレスが少ない寝心地だ。

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この上にベッドパッド。当店オリジナルの200cm巾ビラベック社羊毛ベッドパッドを敷く。
今の時期だからニット面を表にするが、裏面は夏用に厚手のリトアニアリネン生地を使っている。
これに200cm×200cmのベッドシーツをかける。

このようにマットレスは別々で、それぞれに合わせた硬さを選び、ベッドパッドは大きく2つ分を使うことによりワイドキングサイズの大きなマットレスが登場する。マットとマットの隙間を気にすることがないのだ。

上に掛ける羽毛布団はシングルサイズをそれぞれ別々に使う。
これなら、小さなお子さんと一緒に眠るときでも、マットレスの隙間を気にせずに川の字になって眠ることができるからだ。

ベッドに求めたいのは、それぞれに合わせたチューニングのマットレスを選ぶことと、寝返りしてもストレスの少ない空間を確保することだ。かなり大きいように見えるが、6畳間なら入れることができる。
万一分離して使う場合があっても、シングルのベッドパッド1枚とベッドシーツ2枚を揃えるだけで済むのだ。もっとも、平均的な親子4人であれば、第2子が小学校に上がるまで、つまり10年ぐらいはこの状態で使うことになるので、このパターンでおすすめすることが多い。

ぜひご参考にしていただきたい、と思う。

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羽毛布団生地の通気度を測る

当社では現在定番として5種類の無地の羽毛布団用の生地を使っている。
最も新しいのが、最近ご紹介しているオリジナル生地のS9100だ。

S9100の企画をする際に、サンプルとなるオーストリアHEFEL社の生地をメーカーさんに送って調べていただいたところ通気度が7ccあるという。日本の業界標準は平織りで3.5cc以下だから、その倍。こうなると通気性は良くなるが 、ファイバーやネックフェザーの多い羽毛は吹き出しが目立つ。

そこで、今回新入荷した生地を含め通気度検査を行うことにした。訪れたのは店から北へ800mほどにある滋賀東北部工業技術センター。これが通気度検査機だ。
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中央の円形部分に生地を当てて計測する。
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結果は オーストリアHEFEL社の 268が7.5CC 198が6.7cc と高通気度なので、この2種類の生地は手選別のステッキーダウンでないと、吹き出しが気になるだろう。
HEFEL社の158は4cc 同じ重量85gの新生地S9100は 3.5cc と上限ぎりぎり。ウォッシャブルのWS8800は2ccぐらいだった。
興味深かったのは、中央と端では数字が15%ぐらい異なる生地があったことだ。通気度はロットによっても異なるので、定期的に計測していくことが必要だろう。

ちなみに5種類を各5〜7回計測するのに1時間。使用料は290円だから安い。
 

ダウンパワーは信じていいか?

羽毛の品質を表す数字には、ダウン率、ダウンパワー(嵩高)、透視度、酸素係数等いろいろある。かつてはダウン率が、そして近年ではダウンパワーが用いられることが多い。

ダウンパワーは羽毛の嵩高性を測った数値であり、基本的には大きいほど嵩高=良質である。日本羽毛製品協同組合の品質基準によるとロイヤルゴールドラベルが400dp以上、プレミアムゴールドラベルが440dp以上となっている。(うちは400dp未満の羽毛は扱わない) 

私の店で扱っている羽毛原料のベーシックグレードにフランスピレネー産ホワイトダック と 台湾産ローマンホワイトグースの 2種類がある。両方とも国内で最も品質基準の厳しい河田フェザーさんの原料だ。それぞれのダウンパワーは400dpなので、両方とも同じ。しかし、価格は2倍違う。グースの方が高い。実際に布団にしてみてもそれほどの差はない。それなら、安い方のダックでいいじゃないか?

しかし、実際に羽毛の原料を開けて充填作業をすると、その違いははっきりと分かる。ダックはダウンファイバー(ゴミ)が多いのだ。羽毛の計量器の中を見るとよく分かるが、目立つ。
原料をみると、ダックはダウンボールの大きい物もある代わりに、未成熟ダウンやファイバーも目立っていて、バラツキが大きい感じ。一方グースは、ローマン種はコウダ種に比べると少し小さいので、大きなダウンボールはないが、一定している。

こちらがローマングース
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こちらがピレネーダック
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画像だけではわかりにくいかもしれないが、実際自分が使うとして考えたら、グースにしたい。ピレネーダックはミュラー種というマスコビー種とアヒルの雑種なので通常のダックより良いはずだが、差は歴然としている。結局、そのことが価格差になっているということだ。

一方トップグレードで使っている、手選別ステッキーホワイトグースはアイダーダウンのように絡みが強い良質の物だが、こちらはダウンボールが大きくて、手選別でゴミが少なくても、絡み合うためにダウンパワーはあまり大きい数字は出ない。が、実際に使うと実に良い羽毛布団になる。

このように、ダウンパワーは一つの指標にすぎないと理解いただいた方がいいだろう。

もう一つはパワーアップ加工の功罪である。

昨今はダックでダウンパワーの大きい物が増えてきたが、世の中には「パワーアップ加工」という嵩高をアップする加工が増えている。確かにパワーアップ加工をするとかさ高は上がるのだけれど、羽毛そのものの質が変わるわけではないから、長期的な耐久性という視点から見ると、これは一種のお化粧だといえる。
実際、ハイグレードのダウンでパワーアップ加工はあまり見かけないから、中低級グレードのダウン向けということなのだろう。だからダウンパワーの数字だけで判断するのはいかがなものかと考える。

結局天然素材で最後にたどり着くのは同じ結論。
自然の良質な環境で、丁寧に育てることのできる農家から得られるものが一番であるということ。
それは大量生産に対応した農場からでは得ることができないということ。

昨年から 羊毛農場やリネン農場なども訪れたが、一緒だ。

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睡眠改善新聞 2号

睡眠改善新聞

1号は眠りのしくみを理解して、睡眠を改善することを書きましたが。
2号は寝具を含めた睡眠環境の改善方法が中心です

PDFはこちらから

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睡眠改善新聞 1号

このたび眠りのプロショップSawadaでは、睡眠改善新聞を発行
新聞折り込みチラシの裏面にも掲載している

PDFはこちらから

suimin-kaizen-news001
 
livedoor プロフィール

ねむりはかせ

創業120年を迎える老舗のふとん屋の四代目
今までの「売れれば良いふとん屋」を脱却し、快適な眠りはどうあるべきか、そのための寝具はどのようにしたらいいかを日夜研究しています。
そのために、全国世界を訪ね歩き、試行錯誤の中からオリジナルの寝具を生み出してきました。

プロフィール画像はキャラクターデザイナー井上・ヒサトさんの作品 なまけもののネムタをご厚意で使わせていただきました。

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