2012年のシリーズより羽毛ふとんに新しいキルティングパターンがいくつか加わったので紹介しよう。

まず最初は変形5×5キルトである。私の店にはお客様の体質にあわせて布団の厚さを変えるために、何種類かのキルティングパターンをご用意させてもらっている。
その保温力は ● から ●●●●● まで、●の多さで表すことにしているである。

その中で ●4.5 の厚さは、従来4×5マスのキルティングであった。
こんな具合だ。

羽毛ふとんパターン4×5


現在市販品でももっともポピュラーなキルティングパターンである。ところがこの4×5は中央部にキルティングが入っているために、どうしても身体の中央部分の保温性が若干犠牲になっている。
例えば●4つの 5×6マスキルティングだと

羽毛ふとんパターン5×6


このように中央部に縫い目が来ないので保温力上有利だ。

そいで、このシーズンからは4×5マスキルト を 変形5×5マスキルトに仕様変更することにした。
これは4×5マスを基本に横の1マスは半分ずつにして、両側につけるという方法である。

羽毛ふとんパターン変形5×5


これだと、身体に当たる部分は厚さは4×5キルトと同じで、中央部に縫い目が来ない。より保温性とフィット性が向上することが期待できるのだ。このキルティングのアイディア自体は新しいものではないが、縫製も、充填製造もちょっと面倒だったので、あまり用いられてこなかったが、内容的に良いので今年から採用だ。
価格は頑張って据え置き。

ちなみに ●5つの最も保温性が高いものはツインキルトと呼ばれる二層構造キルトだ。

羽毛ふとんパターンツインキルト


中央部にもう一枚布を挟んで、上部と下部とでキルティングパターン(通常 上3×4、下4×5)を変える方法で、厚みが一定で最も保温性が高い。
さらに昨年末からCONキルトという、より厚みを一定にして偏りにくくしたパターンが加わった。

羽毛ふとんパターンCONキルト


羽毛布団は厚いだけが取り柄ではない、体質にあったもの、身体にフットするものを選ぶことが肝要である。