Natural Sleep 自然な眠りの部屋 〜 快眠日記

快適睡眠を考え、その実現のための寝具を提案しサポートするショップです。 良質な天然素材を使い、ヒトが本来持っている自然な眠りを実現をめざして、オリジナル寝具の開発や睡眠の研究に取組んでいる「眠りのプロショップSawada」の店主の取り組みや最新情報を紹介します。 手作りでお届けするオーダー羽毛ふとん、オーダー枕、マットレスやベッドなど、快適で安全に眠るための商品情報も提供しています。

2016年01月

ベストな敷をどうフィッティングするか

ケルンの展示会で、体格をスキャンしてウッドスプリングの高さを調整してくれるというシステムが紹介されていて、興味深く説明を聞いた。

頸椎カーブや脊椎カーブなどを3Dスキャンして、最適な硬さを作り出すという考え方は前からあるのだけど、今回のシステムは比較的完成度が高そうだ。導入するとなると600万ぐらいは必要そうだから、簡単にはいかない。

プライスとしてはハイエンドとなる、なかなか考えられた仕組みではあるのだが、私にはもう少ししっくりこない。もちろん、仰向け寝や横向け寝で 、頸椎や脊椎に無理な力がかからないようにするためには、体格や体質に合わせたフィッティングは必要ではある。
ただ、物理的に身体に合わせたものを選べば睡眠に理想的なのかといえば、必ずしもそうはいえない。実際に寝心地を左右するのは、 触感、沈み込みのスピード、反発の力やスピード、発汗や保温に対する心地よさのようなもの、つまり全体としての感覚評価(あるいは官能評価)が大きな要素になることが多いことが経験的に言える。
例を挙げるとずいぶん以前のことだが、ある大手メーカー(寝具以外)が理想的な温湿度コントロールができるという掛布団のプロトタイプに、触れる機会があった。しかし、実際には温湿度コントロール以前に、そこに使われているカバー素材があまりにプア−なガサガサのものだった。まぁ、そういうようなことだ。

最近の例では低反発ウレタンなどもその一つ。体圧分散という面では優れているが、身体に密着して通気性があまり良くない。夏はさらに素材がソフトになって密着度が上がるために、非常に蒸れやすくなる。低反発や高反発という言葉だけで、寝心地全体を判断するのは無理があるということだと思う。

ということで、私の現在の結論は
一番下に、身体の凹凸や背骨のS字カーブを調節できるウッドスプリング
その上に、反発の強さや速度、体圧分散や寝返りの容易さなどを決めるマットレス
一番上に、温湿度や表面のソフトさを調節するベッドパッド
直接肌にふれる、シーツやパッドなどの補助寝具
この4つの組合せのバランスを取ることが、必要なのだと考えている。

そのためには、計測だけでは不十分なのだろう

POPA3Y-眠りと寝具説明_ページ_2

 

ドイツ・ハイムテキスタイル見本市 (2)

ハイムテキスタイル2日目は、昨日日本から合流したメンバー4名と

毎年訪れるメーカーさんのブースを廻る

IBENA は綿アクリル混を中心とする毛布メーカー。日本の毛布にはない、デザイン・軽さが特徴だ。
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担当のジェニーも元気そう

イタリアの毛布メーカーMarzottoマラゾット社では新しいカシミヤ毛布が出ていた
軽くて風合いが抜群だ。正直いままでにない極上の手触り。
一同おもわず、「これは良い!」とうなる。実は別のタイプのカシミヤ毛布を仕入れようと思ったのだが、価格もそれほど変わらないという。日本向けに150×200cmの別注をしてもらうことに。

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上品なシルバーグレー、軽さは550gと超軽量で、なにより光沢のあるソフトな風合いがなんともいえない。
この秋からになるが、入荷が待ち遠しい。

昨年仕入れたカシミヤ50%も風合いが良いし、今まで販売していた最軽量のカシミヤ毛布も良かったけど、次元が違うという感じだ。

イタリアのメーカーはマットレスとかウッドスプリングのようなものは、過去の経験からいってあまり信頼を置くことができないが、こういう繊細なものは真似ができない。

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ドイツ・ビラベックはGOTS認証のオーガニックウールの掛布団や敷パッドが登場。
こちらも何らかの形で取り組むことになる

担当のアンジェリカは相変わらず元気だ
夕方5時からブースでシャンパンをいただいて・・(ブースごとで飲んでばっかなのだけど) 新しくホール6にできたトレンドゾーンでのセミナーに臨む。

ハイムテキスタイルでは毎年6〜8名の各国から選ばれたトレンドセッターによって、これからのトレンドが発表される。今回はトレンドセッターの1人である南村弾さんによる、セミナーを受講することにした。

今年のテーマはWELL BEING 4.0
最近はやりのインダストリー4.0に模しているが、これからのスタイルを提案するものだ。
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毎年お土産のようにトレンドブックは購入するのだが、10年ぐらい前からは訳がわからなくなってきたのだけど、なぜそうなったのか理解することができたと思う。
インテリアの最先端トレンドはあまり関係ないように思われるけど、社会背景からのライフスタイルの変化が、テキスタイルデザインや空間構成にどのように影響を及ぼしていくのかという一端を垣間見た気がする

終了後はラーメン屋・・・だったのが店内満員 インド料理で終えて、ホテルに帰ったら23時
ねうちな1日


ドイツ・ハイムテキスタイル見本市 (1)

毎年1月にドイツ・フランクフルトで開催されるハイムテキスタイル見本市は、ヨーロッパで最大のカーテンなどのインテリアファブリックや寝具の展示会だ。

今年で16回目にもなるだろうか、毎年の恒例行事でもある。といっても最初の頃は物見遊山の域をでなかったのだが、最近は取引先も増え、そこでの商品選択が年間の大きな要素になるため 、商談にかなりな時間をつぶすことになる。

今回も、カウフマン社の最もレベルの高いステッキーグースダウンを始め、今までにない手触りのカシミヤ毛布であったり、多くのブースを結構時間をかけて回ることになった。

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カウフマンの最高級羽毛+社長と

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スイスビラベック、ダウニーのサンドロ社長と

特に羽毛については数年前から禁止になったライブプラッキング(生きた状態で毛の採取をすること)だが、そのことの是非はおいて、鳥が健康でハッピーな状態で育成する、あるいは、どこで卵が採れ、どの農場で育てられて、洗浄分別されたかというトレーサビリティをちゃんとしていくという傾向が非常に強くなっている。

オーガニックであったり、有害な物質を含まない、製造工程において環境に負荷をかけたりしない、フェアトレードである、などは当たり前の世界になろうとしている。
残念ながら日本ではこの動きはまだまだだが、企業の社会的責任を全うするためにも、今後はこのような取組が必須となってくる。

そんな流れを強く感じた今回の展示会である


 

あけましておめでとうございます

あけましておめでとうございます。
今年も睡眠改善めざして、頑張ってまいります

一月三日にベッドを納品をさせていただいた お客様から連絡をいただき、本当にぐっすり眠れるようになった。ベッドを換えるだけで、これだけ違うのか、とのお声をいただきました。

良質な自然素材を味わっていただくために、Relax社のナチュールフレックス・ウッドスプリングと国産無垢のシンプルなベッドフレーム。
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仰向け寝 中心のご主人には天然ラテックスフォームを馬毛でサンドイッチした馬毛ラテックスマットレスを、
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横向き寝が多い奥様には、ラテックスフォームだけは少し落ち着かない、馬毛ラテックスでいいのだけど、と迷ってらっしゃったので、入荷したばかりの馬毛羊毛マットレスをおすすめしました。馬毛ラテックスは馬毛層のために表面の反発が比較的に強く、しっかり感がありますが、馬毛羊毛マットレスは馬毛を中心に羊毛わたで巻いているために、少しソフトな寝心地になります。試していただいたところこれがベスト。さらに冷え性ということなので、ベッドパッドも厚手のビラベック羊毛敷布団にしました。
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ご満足いただけたようで何よりです。
 
livedoor プロフィール

ねむりはかせ

創業120年を迎える老舗のふとん屋の四代目
今までの「売れれば良いふとん屋」を脱却し、快適な眠りはどうあるべきか、そのための寝具はどのようにしたらいいかを日夜研究しています。
そのために、全国世界を訪ね歩き、試行錯誤の中からオリジナルの寝具を生み出してきました。

プロフィール画像はキャラクターデザイナー井上・ヒサトさんの作品 なまけもののネムタをご厚意で使わせていただきました。

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