7c61c09b.jpgハイデルベルグから約50分、カールスルーエに近い田舎町にビラベック社の本社・工場がある。ここを訪れるのは8年ぶりだ。3年前にドイツを襲った豪雨でかなり被害があったのことだが、今はもう完全に復旧している。

この工場では羊毛やキャメル・カシミヤ、ポリエステルのふとんとまくらを製造している。ビラベックでは普及品の羽毛ふとんはハンガリーの工場で、高級品はスイスの工場で製造しているのである。

工場の風景は前とはほとんど変わっていない。ビラベックの羊毛ふとんの特徴はやはり優れた原料にあるのだが、それだけでなく圧縮されて送られてきた原料は湿気と空気を与えて24〜48時間エージングして、羊毛本来のクリンプに戻してから製造工程に入る。(写真)

以前に比べるとキャメルやカシミヤの原料が多く目立つのも、高級マーケットへのシフトがなされている証だろう。ビラベック社もこの展示会から、高級ゾーンを「プレミアム」として位置付けて、アイダーダウンなどを積極的にPRしていた。

ヨーロッパの百貨店(カウホッフやカールシュタット)で寝具売場を見ると、羽毛ふとんとポリエステルのふとんがほとんどで、羊毛ふとんを見ることは少なくなっている。ヨーロッパは湿度が低いため、湿気対策があまり必要でないからなのだ。湿度の高い日本では、逆に羊毛は有効なので、展示会等を見るとそのギャップがよくわかる。

お昼は社長のエアマートさんと、社内の食堂でご馳走。前回は5月でホワイトアスパラが絶品だったのだが、今回はサーモン。とっても美味しい。