Natural Sleep 自然な眠りの部屋 〜 快眠日記

快適睡眠を考え、その実現のための寝具を提案しサポートするショップです。 良質な天然素材を使い、ヒトが本来持っている自然な眠りを実現をめざして、オリジナル寝具の開発や睡眠の研究に取組んでいる「眠りのプロショップSawada」の店主の取り組みや最新情報を紹介します。 手作りでお届けするオーダー羽毛ふとん、オーダー枕、マットレスやベッドなど、快適で安全に眠るための商品情報も提供しています。

毛布

ちょっとゼイタクなオーガニックコットンのパッドシーツ

無農薬有機栽培綿−作る人にも使う人にも地球にも優しいオーガニックコットンとは

地球上の綿花栽培で使われる農薬の量は、1990年代においては通常の農作物に使われる農薬等の20数%が使われました。このことから、無農薬で化学肥料を使わないオーガニックコットンに注目があつまり、さまざまな努力の結果、現在では6〜7%になっています。

毎年、ヨーロッパの展示会に訪れますが、2000年当初の頃はオーガニックコットンであることを多く謳っているメーカーが多かったのですが、今日においては世界的なオーガニックコットンのGOTS認証などが進み、ある程度オーガニックコットンを使うのは当たり前という風になっています。

いずれにせよ、綿花栽培は労働集約型栽培であり、農場で働く人への農薬や枯れ葉剤などの人体影響が懸念されていました。

眠りのプロショップSawadaでは、できる限り地球環境に負荷の少ない製品の販売をすすめています。今回は環境負荷を減らした当店のオリジナル製品です。

両面にオーガニックコットンを使った綿100%のパッドシーツ

眠りのプロショップSawadaオリジナルで今回40枚限定で発売しますのは、表面にオーガニックコットンのニット生地、裏面にオーガニックコットンのカラードコットンを使ったギンガムの平織生地、中わたに、吸湿性の良い脱脂綿を使ったパッドシーツ(敷パッド)です。

表面は吸湿の良いオーガニックコットンのニット生地

このタイプのパッドシーツ(敷パッド)には珍しい、オーガニックコットンのニット生地を表面いつかいました。通気性が良く肌ざわりも抜群なので、乳幼児やお子さんにもおすすめです。アトピーでお困りの方にもどうぞ。

四隅はゴムが入っているので、マットレスや敷布団にフィットします。

裏面はカラードコットンのギンガムの平織生地

こちらも、あまりないオーガニックコットンの中で、わたそのものに色が付いているカラードコットンのギンガム生地です。

 

さらっとした柔らかい肌ざわりが特徴で、お好みに合わせてお使いいただけます。

中わたは脱脂綿でシングルサイズのみ

サイズ  105×210cm

側生地  綿100% オーガニックコットン 表面:ニット 裏面:カラードコットンギンガム平織

中わた  脱脂綿(脱脂加工をすることから、脱脂綿はオーガニックコットンではありません)

製造   国内  数量限定40枚

価格   16,200円(税込)

パシーマとは異なる、オーガニックコットン綿100%

脱脂綿を使用したパッドシーツ(敷パッド)はパシーマが有名ですが、パシーマの中わたにはポリエステル素材が混ざっています。側生地、中わたとも綿100%素材ですので、廃棄時にも土に還る生分解性素材です。

パシーマに代わるピュアコットンのキルトケットとパッドシーツ

大変人気のパシーマ、品薄です

九州のメーカー龍宮さんが作っているガーゼと脱脂綿で作られたパシーマキルトケット、パシーマパッドシーツ。吸湿発散性に優れていて、眠りのプロショップでもおすすめの商品です。

 

医療用のガーゼと脱脂綿から生まれた商品で、赤ちゃんにも安全なエコテックススタンダード100のクラス1という安全性もあって、評判が良くロングセラーでした。眠りのプロショップではベビーの寝具をご購入の方には必ずおすすめしていた必須アイテムでした。

そして、昨年テレビで紹介されて人気に火が付き、今や品薄な状況が続いています。

残念ながらパシーマの脱脂綿はポリエステル混

パシーマは脱脂綿から生まれたといわれていますが、もともとのパシーマは綿100%ではなく、中わたにポリプロピレンが混ざっていました。私どもが10年以上前に本麻クール敷パッドの開発製造を始めたのも、パシーマで夏寝ると熱のこもりが気になったからです。これは、おそらくポリプロピレンの混合が大きな原因でなかったかと推測しています。実際、吸湿発散性や熱伝導性に優れた麻生地と麻わたで作った敷パッドは夏快適に使うことができるのです。

ところが今日パシーマの中わたは、キルトケットが綿85%ポリエステル15%パッドシーツに至っては三層構造の中わたのうち、上下は掛と同じ綿85%ポリエステル15%ですが、中央部は綿60%ポリエステル40%とポリプロピレンに代わりポリエステルとなり、その比率が高くなってしまいました。

ポリエステルを混ぜることによるプラス面はあるのかもしれません、しかし、できる限り天然素材にこだわりたい当社にとって、この仕様変更はどうも釈然としません。綿100%なら、土に還る生分解性があるのです。

綿100%の品を探したら、近くにあった

そこで綿100%でパシーマと同じ機能を持ったキルトケットやパッドシーツはないのか・・・と探したら、以前から親しく取引をしているメーカーにあったのです。灯台もと暗しです。

ピュアコットンのキルトケット

ピュアコットン・キルトケットは、両面が綿100%の二重ガーゼです。パシーマの一重ガーゼよりソフトで通気性に優れています。中わたは、医療用規格の綿100%の脱脂綿です。サイズは140×190cmとパシーマ(145×240cm)よりは一回り小さいのですが、お子さんや夏の使用がメインであることを考えると十分な大きさといえます。

価格は8,100円(税込)でパシーマ(7,020円)より少し高いのですが、これは両面に二重ガーゼを使っているためです。二重織は一重よりふわっと織られているので、風合いがより柔らかです。

ピュアコットンのパッドシーツ

表はキルトケット同様の二重織ガーゼですが、裏面は綿100%のブロードです。中わたは綿100%の脱脂綿ですので、パシーマのパッドシーツに比べると厚みはありません。

一方価格は7,560円(税込)とパシーマパッドシーツ(8,640円)より割安です。サイズは100×205cm、パシーマは両面ガーゼで、サイズも縮みをみて110×210cmに仕上げているのと比べると、ぎりぎりの仕上がりですが、その代わりに四隅にゴムが入っていますので、ずれたりすることがありません。裏面も綿100%ブロードなので、裏表逆で使うこともできます。

どちらが優れているか・・ではないが

パシーマとピュアコットン、使用上では優劣付けがたいところがあります。眠りのプロショップSawadaもピュアコットンを扱うので、パシーマは全面的に取り扱いを止めるということでもありませんが、私どもとしてはできる限り天然100%にこだわっていきたいと考えています。

お子さまは発汗量も多いのでピュアコットン(純綿)をおすすめ

特に乳幼児やお子さまは基礎代謝量が大人より多く、汗を多くかきます。これは成長ホルモン分泌と関連があり、暖かさよりも吸湿発散性を重視することが大切です。

パシーマはパシーマの良さがありますが、パシーマをご検討なさっているのでしたら、ピュアコットンのキルトケットとパッドシーツも選択肢で検討いただければと思います。

毛布の使い方 その2

比較的代謝量の多い男性なら、こんな経験はないだろうか?

毛布を使っていて、最初は暖かくて良かったのだけど、暖まるにつれ蒸れた感じになってきて、毛布を蹴飛ばしてしまうということ。

快適な寝床内(しんしょうない)の温湿度は温度33℃、湿度50%といわれる。(湿度は55%±5%といわれる場合もあるが、ほとんどかわらない)

寝る前の寝床内つまり布団の中の温度を10℃としよう。昨日今日だと5℃ぐらいになる場合もある。特に湿気の多い布団はそうなりやすい。布団に入ると、布団はヒトの体温(深部体温は36℃ぐらい、体表面体温は32℃ぐらい)で暖められる。最終的には33℃ぐらいになるわけだ。一般的に暖かいというのは、素早く暖まるかということと、暖まるまでの接触温感が高いという2種類が合わさったものだと考えて良い。毛布は接触温感を高めるのに役に立つのである。湿気が多い布団は暖めるのに時間がかかってしまう。−干していない木綿布団の欠点である。

さて、寝床内の温度が33℃に上がってくのだけど、最初のノンレム睡眠時には多くの発汗があるので、寝床内の湿度も上昇する。そうすると、布団の中が蒸れた状態になって寝苦しくなる。そこで、足で毛布や布団をはねのけて、寝床内の温度を下げるということが無意識に行われるというわけ。

アクリルやフリースなどポリエステル素材は、接触温感も高いのだが、一番の難点は吸湿発散性が無い、あっても時間がかかる。木綿わたの布団が大半だった少し昔は、木綿わたを暖めるのに時間がかかったので、接触温感が高く、吸湿性が無い故に水分の少ないアクリル素材が多く使われたのである。

ところが布団が軽くて、吸湿発散性に優れた羽毛布団の場合は、基本的に暖まるのが早い。アクリル毛布を使うと、羽毛の持つ吸湿発散性が損なわれるため、羽毛布団にはアクリルやフリースの毛布はおすすめできない。発汗の少ない、寒がりの女性ならいいかもしれないが・・・。

綿毛布も広く使われている。吸湿性はいいのだが、発散性(放湿性)が良くないので湿気を含むとかえって暖まりにくくなる。これも今ひとつ。

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ドイツから輸入しているIBENAの毛布は綿60%アクリル40%なので、吸湿性のある綿と接触温感のあるアクリルの良さのコラボである。1,100g〜1,200gぐらいという軽さもあって、使いやすい。価格もお手頃だ。

一番おすすめはウールの毛布だ。汗を吸って発熱するという特性、放湿性の良さなど、羽毛布団には一番相性が良い。一般的なウールは毛刈りといってあまり嵩がないが、ウールでアクリルのようにボアタイプになったものが良い。自然な暖かさを感じることができる。


ウール毛布の他にも、キャメル・アルパカ・ビギューナ・カシミヤなどの高級獣毛毛布は風合いもいいので、さらにおすすめ。なかでもカシミヤは一番だろう。イタリア・マラゾット社のカシミヤ毛布が絶品である。たしかに毛玉は出るが、使用感の官能性はなんともいえない。

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肌が敏感なアトピーなどの場合は、保湿効果と肌にやさしいシルク毛布もおすすめである。


毛布の使い方

寒い。特に部屋の中が。
ヨーロッパでも寒波だそうで、来週出発する娘が「どうしよ〜」と喚いていたけど、向こうは部屋の中が暖かい。
北海道でもそうらしい。ところが、我が家は築80年近くになる日本家屋。部屋は冷え切っている。

さて、寒いときには毛布をということになるのだが、今日はその使い方について。

SD001アクリルマイヤー



その前に、保温力とはなにかを考えてみよう。

保温力とは字の通り、保温する=熱を逃がさない力である。これには2種類あるのをご存じだろうか?
まずは断熱性だ。断熱性が良いのは空気なので、空気を多く含んだ=嵩の高い布団は断熱性が高い。昨今、アルミシートの敷が通販などで販売されているが、これもアルミの断熱性を利用したものである。
もう一つは、空気を閉じ込めておく能力。身体の周りがすかすかだと、体熱で暖まった空気が逃げてしまうので、身体の周りの空気を逃さないようにするチカラ。これは寝具のフィット性が重要になる。

毛布はこの身体へのフィット性を高めるために使うものである。だから、しばしば羽毛布団を販売するときに使われたトーク「羽毛布団の場合は毛布は上に掛けて下さい」は本当は正しくない。もちろん、布団の上からかけるのであれば重ね着の理屈によって保温性は向上するが、この場合は別に毛布である必要はなく、肌ふとんでもキルトの上掛けでもいいのだ。

ファーやボアなど毛足の長い素材は暖かいが、これは接触温感が高いからだ。毛足の中に暖められた空気が閉じ込められるからである。毛足の長さはいろいろだが、毛布の表面にはこのような起毛や植毛がなされていて接触温感を高めるようになっている。一番最初に生まれたウールの毛布はウールの糸で織り上げた生地の表面をひっかいて起毛しているのである。

PS2510ウール毛布


このような毛布はかつて多く見られた。

さて、毛布は身体をくるみ、身体の周りの空気を逃がさないように使うのが重要な役割なので、身体に近いところで使うのが一番良いのである。

ところが・・・
素材を選ばないと、今度は湿度調整の問題が出てくる。それでは最適な毛布とは何なのか?

次へ続く
livedoor プロフィール

ねむりはかせ

創業120年を迎える老舗のふとん屋の四代目
今までの「売れれば良いふとん屋」を脱却し、快適な眠りはどうあるべきか、そのための寝具はどのようにしたらいいかを日夜研究しています。
そのために、全国世界を訪ね歩き、試行錯誤の中からオリジナルの寝具を生み出してきました。

プロフィール画像はキャラクターデザイナー井上・ヒサトさんの作品 なまけもののネムタをご厚意で使わせていただきました。

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