Natural Sleep 自然な眠りの部屋 〜 快眠日記

快適睡眠を考え、その実現のための寝具を提案しサポートするショップです。 良質な天然素材を使い、ヒトが本来持っている自然な眠りを実現をめざして、オリジナル寝具の開発や睡眠の研究に取組んでいる「眠りのプロショップSawada」の店主の取り組みや最新情報を紹介します。 手作りでお届けするオーダー羽毛ふとん、オーダー枕、マットレスやベッドなど、快適で安全に眠るための商品情報も提供しています。

睡眠

出張帰りは飛行機かグリーン車をおすすめ

今回も光と睡眠の話です。

出張で忙しく東京ー大阪を往復するサラリーマン。
新幹線の普通席よりグリーン車の方が
グリーン車より飛行機の方が
家に帰ってから眠れるのだそうです。

というか、光と睡眠の関係を知っていれば、自明のことです。
明るい環境だと睡眠を司るホルモン、メラトニンの分泌が悪くなります。

新幹線だと普通車の照明は明るいのですが、グリーン社は間接照明で暗めです。
飛行機だとさらに暗くなりますね。

なので、メラトニンの分泌の方が暗いほど多く出て眠りやすいということです。

逆に明るい光は覚醒を強めるので、時差ぼけなどの解消に使われることがあります。
ブライトライト_使用風景2


余談ですが、先々月に羽毛や寝具の仕入れでヨーロッパに行った時のこと

出発便は午前1時と真夜中の出発です。フライト時間は12時間

出発後に食事が出ますが、軽食です。
当然ですが本来なら寝てしまっている時間です。

ここでたらふく食べるとどうなるかというと
身体が食べ物を消化することで、体温が一向に下がろうとしなくなるからです。

ですから軽食。食べなくってもいいかもしれません。
長時間の飛行では、機内の照明と食事の時間でできるだけ時差ぼけが出ないようにしているようです。

さて、私はというと、お酒をたらふく飲んでは軽く寝て、起きて飲んで・・・を繰り返します。
本来、良い睡眠をとるにはしてはいけません。
せまいエコノミ席では、お酒でも飲むしかない、というのが正直なところですね。

朝5時頃、ドイツに着きます。少し休んで展示会を一日回ります。
正直けっこうなハードワークですが、初日でテンションも高いのでなんとかこなせます。
その晩は疲れはてて、ぐっすり眠れるというわけです。 
 

お昼一番のプレゼン時に必ず眠くなるわけ

一時バイオリズムが流行りました。

とはいえ、ヒトはさまざまな生体リズムで生きている生物です。
決して侮れません。

1年のリズム、1月のリズム、1日のリズム

お昼過ぎの会議や授業、やたらに眠たく感じませんか?
お昼を食べたからでしょうか。もちろんそれもありますが

ヒトの1日のリズム(サーカディアンリズムといいます) で眠気が強くなるのは
午前2〜4時(いわゆる丑三ツ時) 一番深く寝ている時間帯です。

そして 午後2時〜4時頃にも眠気が強くなるというリズムがあるのです。 

一日の眠気のリズム
どうりで眠いはずです。

つまり、午後2時〜4時に会議をするというのは、まったく非効率ということになりますね。
生産性が上がりにくいし、ミスや事故も起きやすいのです。

さらに、ヒトは周りの明るさが暗くなると眠くなるという性質もあります。
お昼すぎの会議で、部屋を暗くしてパワーポイントでプレゼンテーションって、寝て下さいねといわんばかりです。
授業もそうですね。身体を動かす体育なんかの方がいいでしょうね。

上の図を見ると夜の覚醒度が高いんです。いわゆる5時から男みたいな。

受験生はこの時間に集中するのがいいのでしょうね。
塾に功罪ありますが、この時間に勉強するということは理にかなっています。
来年受験の皆さん、頑張って下さい。



 

LED光源が睡眠を妨げて、子どもの眠りを悪くする

睡眠健康指導士の勉強には睡眠と光の関係を学びます。

ブルーライトという言葉を聞いたことがあるでしょうか?
LEDの光に含まれる青白い波長の光ですが 

これが睡眠を妨げます。

青色光源のメラトニン抑制

この光が目に入ると、睡眠を司るメラトニンというホルモンの分泌が抑えられます。

睡眠したとしても光の刺激が残っていて、深い睡眠になりにくいという影響もあるんですね。

大画面になったLEDバックライトのテレビ
スマートホン
タブレット
ゲーム機
省エネにした結果増えた、やたら白いLED照明(特にコンビニなんか最悪)

最近はブルーライト低減というものも出てきていますが、まだまだ少数派です。

テレビを始めとするLED光源はここ10年間で急激に増えました。
それで育った子どもたちがどうなっているのか?

教育の現場では落ち着きが無い、切れやすい子どもが増えているという報告があります。
もしかしたら、その原因の一つにLED光源が増えて、子どもの睡眠が十分に取れていないのではないか
そんな風に考えたりもします。

睡眠は記憶の固定と密接な関係がありますから、
まず子どもたちには十分な睡眠を与えてあげてください。
睡眠を妨げないためにも、午後6時以降はテレビやタブレット、ゲーム機は避けましょう。



 

眠りのために部屋は真っ暗?薄明かり?

こんな質問をうけました。

眠る時に薄明かりがいいのか?真っ暗がいいのか?

睡眠のためには、暗いほど良いと言うことは知られています。
日常生活における光の明るさ
一般には500ルクス以上あると、睡眠を司るメラトニンの分泌が悪くなりますから、睡眠に影響があるといわれています。
この数字からいえば、真っ暗でも、薄明かりでもそれほど関係ないといっていいでしょう。
どちらかというと、寝室に入るまでのリビングの明るさの方が影響が大きいでしょうね。

夜中に起きてトイレに行くということがよくあります。

本当は無い方がいいんですが、そういう場合や、地震など万一のことを考えるとフットライトのような、直接光源が目に入らないようなもにがいいでしょうね。
最近はコンセントに差し込んでつかえるようなものもありますので、検討してみてください。

おまけですが

寝室を遮光カーテンにする方があります。二交代・三交代などの勤務の方であれば、しょうがないのですが、一般的な勤務のサイクルの方にはおすすめできません。

朝は光を浴びて起きた方が、覚醒度が上がるからです。
プライバシーの問題がなければ、消灯後はレースのカーテンの方がいいでしょう。


 

睡眠改善新聞 1号

このたび眠りのプロショップSawadaでは、睡眠改善新聞を発行
新聞折り込みチラシの裏面にも掲載している

PDFはこちらから

suimin-kaizen-news001
 

正しい寝姿勢のための、頸と腰の正しいカンケイ

数日前のこと、PTAの会計監査に学校へ行きましたら、寝具の話になって=枕の話だったのですが、よくよく聞いてみると、敷の問題である事がわかりました。

体圧負荷

睡眠時の体圧負荷をみてみると、概ね上図のようになります。臀部が最も負荷が大きく、その次が胸部(肩胛骨)。この2ヶ所で8割近い体重を支えている事になります。この状態だと、圧迫されている部分の血流が悪くなるので、寝返りが増え、筋肉も緊張を強いられます。一方、この時に一番大きな隙間ができるのが頸と腰なので、この部分のサポートが無いと寝姿勢が崩れたり、無理な力がかかったりして肩こりや腰痛の一因となると考えられます。

頸と腰のバランスをうまく取って、体圧負荷をできるだけ分散しながら、正しい寝姿勢を取ることが重要だと理解いただけるでしょう。

低反発ウレタンを使った体圧分散タイプのマットレスや枕が流行ったのは、頸と腰の隙間を埋めて体圧分散できるからなのですが、反発力が無いために体重によって寝姿勢が変ってしまう点、温度によって固さが変り寝返りが打ちにくい点、通気性に難点があって蒸れやすい、耐久性の問題などによって、私の店ではおすすめはしておりません。

体圧分散

結局、理想的な寝姿勢を得るには、一人一人に合わせたセッティングが必要です。単純に「これが決定版!」的なものはあり得ないと考えます。これは骨格や体重の問題だけでなく、筋肉量や代謝量、個人のクセや好みによって異なるからです。枕だけでも十人十色ですから、敷ふとんやベッドパット、マットレス、ベッドを含めた組合わせは膨大なものになります。

そこで、私の店が始めたのが「眠りのフィッティング」です。金属フリーの敷ふとん、マットレスを25種類以上、枕も調整式を含めて20種類以上揃えて、カウンセリングを行い、実際にお試し寝をいただきながら、最適な組合わせを探します。もちろん、短時間のお試し寝では限界があるのも事実ですが、過去のデータの蓄積とノウハウで、そこそこご満足いただけるレベルで提供できるようになりました。

敷を変えると、眠りが変わる。

本当です

寝つきと寝起きのカンケイ その2

916ad0ae.jpg前回特に寝付きに関してお話ししました。さてここで、睡眠の段階について説明します。
レム睡眠はぐったり睡眠といわれます。体は弛緩状態に近く一方、脳は覚醒に近い状態で働いています。意識があるのに体が動かないという、いわゆる「金縛り」はこの状態で覚醒するとなる状態だといわれます。レム睡眠では、端的に言えば記憶の再整理を行っています。この時に夢を見るわけですね。

ノンレム睡眠はぐっすり睡眠といわれます。脳を休ませる睡眠です。脳波の状態によって4つのステージに分けられます。このうちステージ3と4がデルタ波が多い、すなわちゆっくりした脳波の状態の睡眠で「徐波睡眠」といいます。一般的にはこの徐波睡眠の時に、成長ホルモンの分泌量が最も多くなります。従って、睡眠が浅いと成長ホルモンの分泌量が少なくなり、体の修復や成長に影響を及ぼします。

レム睡眠とノンレム睡眠は交互に90〜100分周期(ウルトラディアンリズムといわれます)となります。ノンレム睡眠は睡眠後半から浅くなり、ストレスに対応できる副腎皮質ホルモン(コルチゾール)が分泌されて、やがて覚醒に至ります。この周期は4〜5回が一般的、すなわち6時間もしくは7.5時間です。だから、睡眠は90分単位でとると良いわけですね。もっとも乳幼児は覚えることが多いためか、レム睡眠が非常に多く9時間の睡眠は確保したいものですね。

入眠すると、もっとも深いノンレム睡眠が訪れます。通常はステージ4まで行きますが、酒を飲んでいたり、ストレスが大きかったり、寝付きが悪かったりなどさまざまな要因でステージ2あたりしか行かない場合もあり、この状態になると、次のレム睡眠時に覚醒してしまうことが多いようですし、その後のレム−ノンレムの睡眠リズムが崩れやすくなります。私の経験からも酒を飲むとほぼ3時間後に目が覚めてしまいます。

これからもわかるように、寝入りの最初のノンレム睡眠が非常に大切であることがわかります。これがうまくいくと、リズムがうまく作れます。よく夢も見ないぐらいぐっすり眠れた、とありますが、これはレム睡眠での覚醒がほとんどないため見た夢を忘れてしまうからだといわれますし、夢見が悪いときは、夢を見るレム睡眠ごとに覚醒を繰り返していると考えられます。

寝付きは睡眠全体の主観的な品質にも大きく影響します。滋賀医科大学睡眠学講座のサテライト病院である京都の田中睡眠クリニックでPSG検査(終夜睡眠ポリグラフ検査)を受けたときのことです。頭や体中に電極を付けられたためか緊張していたのでしょうか、すんなり入眠したものの、3時間ほどで目が覚めてしまいました。この時点では3時間ぐっすり寝たなぁ、という印象だったのです。ところがトイレに行った後がなかなか眠れません。うつらうつらという状態が続き、朝を迎えました。当然主観的な睡眠の評価は非常に悪いのです。ところが、脳波を見せてもらうと、最初の3時間はステージ2あたりをうろうろ、時々ステージ3のレベルです。そして眠れなかったと思っていた睡眠の後半、起床前のノンレム睡眠はしっかりステージ4になっています。

全体としての睡眠を見ると、ステージ4もそれなりにあって、質そのものは悪くないようなのですが、主観的な品質は非常に悪いものでした。よく「眠れない」といってPSGを取ると、結構眠れているということがあるらしいのですが、このような状態を言うのでしょう。ただ、このような状態が続くと心理的ストレスがたまってしまうので、良いものではありません。

この睡眠のリズムを作るということが、寝起きの良さに大きく関係してくるものと思われます。

高齢者の場合は、運動量や代謝量が減っているために、眠りは浅くなってしまいがちです。体全体としては深い睡眠をあまり必要としていないために、睡眠のリズムもくずれやすく中途覚醒が増えます。サーカンティアンリズムといわれる生体リズムも早くなる傾向にありますので、朝早く目覚めてしまうわけです。午前中に明るい太陽光を浴びて、午後にできるだけ体を動かすことにより、睡眠品質の向上が期待できます。

蛇足ながら、ノンレム睡眠時に起きる(起こす)と脳が休息状態からの覚醒なので、目が覚めにくく、寝起きは非常に不機嫌な状態になります。目覚ましは90分単位を目安にしてください。

(画像は滋賀医科大学睡眠学講座の情報誌より転載)

寝つきと寝起きのカンケイ その1

ヒトの睡眠から覚醒に至るまでの体温変化はというと、
まず眠る前に体温が上がります。といっても、深部体温とよばれる体の中の体温ではなく、手足耳・ほっぺなど毛細血管が通っている部分です。そう、子どもが眠くなると暖かくなるのはこのせいです。
このメカニズムは、眠るという行為は体を休ませるためです。そのためには体温を下げて、内臓や脳の温度を下げなければいけません。いわばアイドリング状態にするわけです。起きていたときの体の温度を下げるために、毛細血管がラジエーターの役割を果たします。血液を通じて熱を体の内部から外へ放出するわけですね。

この温度の放出がうまくいかないと、なかなか眠れません。冷え性の方がなかなか寝られない、手足が冷えていると寝つきが悪いという原理はここにあります。ですから、ぬるい目の風呂に入って手足の血行をよくすることが寝つきを改善する方法です。
熱すぎる風呂だと、内臓温度が上がってしまって、冷やすのに時間がかかってしまいます。代謝量の高い方はそれでもいいのですが、本質的にはおすすめできません。

寝る2時間ほど前に軽い運動をするのも寝つきをよくする方法です。汗をかくほどの運動ではなく、ウォーキング程度が理想だそうです。ゆるやかに体温が上がり、それが睡眠へと温度が下がっていく温度勾配が高くなるために寝つきが改善されます。足利工大・睡眠科学センターの小林教授によると、カプサイシン(とうがらしに含まれる)にも同様の効果が認められるのだそうです。

電気毛布はこのような意味から使用をおすすめしていません。なぜならば「寒い」→「寝られない」→「暖める」→「眠る」→「体は体温を下げたい」→「電気毛布の熱で下がらない」 という形になるわけです。どうしても使いたい人は、寝る前に高い目の温度で暖めておく→寝る前に切る、もしくは最低温度にする をおすすめします。このように、体温を下げたいのに下がらないと体が休まりません。

そのためには敷ふとんの2枚敷をおすすめします。特に伝統的日本家屋でせんべい布団1枚だと、熱は敷布団から畳へ抜けていきます。どのような2枚敷をすればいいかは別稿で

基本的に寝つきが良く、その後の寝床内の温湿度が適度に保たれている場合は、レム睡眠とノンレム睡眠がきれいなリズムで現れます。その結果寝起きも良くなります。

逆に寝つきが悪かったり、夜寝る前にカフェインをとる、食事をするなど反睡眠的行為をすると、睡眠のリズムがくずれ、途中覚醒が増えて、寝起きに影響をおよぼすというわけです。

ケルン国際家具見本市レポート

ケルンの家具見本市はハイムテキスタイルの翌週からはじまる。2年ぶりの来訪だ。フランクフルトからICEで1時間ちょっとで、大聖堂を目の前にした中央駅に付く。2年前はマインツからだったので、ライン川沿いの眺めを見ながら下ったのだが、ドイツの新幹線ICEは快適で早いが、日本同様眺めを楽しむというにはほど遠い。

ケルン・メッセもフランクフルト同様に大きい。ヨーロッパへ来てから4日間、毎日歩き詰めなのでさすがに足にストレスがたまっている。食べ過ぎで体重が増えたのも原因か・・・。家具はトレンドの部分とcassinaなどのイタリアメーカーを覗くだけにして、メインのSLEEPマットレスとベッドの9ホールをじっくり歩く。

一概には言えないが、ヨーロッパはフレームと底板であるウッドスプリング、マットレスはそれぞれ別々に買うことができる。それゆえ、ベッドルームのインテリアとしてのフレームは9ホールでの展示はほとんどなく、あったとしてもマットレスの延長としての提案であり、通常は家具の部屋のコンセプト提案の中で見ることができる。逆に9ホールはマットレスやウッドスプリングなどの機能提案が中心だ。

そのマットレスとウッドスプリングの今年の感想を一言で言えば、機能を重視した素材の複雑化といえる。ヨーロッパのマットレスは日本のような金属スプリングのマットレスは無いと言っていい。一部に使われている場合のあるが、金属で全体の形を作るというより、パーツの一部として分別可能な状態で使われることがほとんどだ。これは処分する際の環境面での負荷を少なく問題もあるが、金属による地磁気や電子スモッグの影響を除くためというメーカーが多い。

マットレスの素材は高級品が天然ラテックス、中級〜低級品がウレタン中心なのだが、今回特に感じたのは、中級品の機能提案が目立っていた。ウレタンブロックをそのまま使うのではなく、パーツの組み合わせによって固さを調節したりする取り組みが増えている。日本でも整圧ふとん、快圧ふとんなどウレタンの特殊カットによって寝心地を向上させているものがあるが、良いかどうかは別として、構造の複雑さは一段と深まっている。これは、そのような差別化を行わないと生き残れないというマットレスメーカーの事情もあるようだ。

ヨーロッパの人は横寝が多いようなので、各メーカーのプレゼンテーションでも横寝時の背骨のサポートを強調しているところが多い。日本に比べると表面のソフトさが気になるが、これは横寝時の体の凹凸をできるだけうまくサポートするためである。日本人はしっかりめを好む傾向が強いのと、仰向け寝が多いので日本人に合わせた組み合わせをピックアップする必要がある。枕も同様だ。頸の部分を盛り上げたタイプはどう考えても横寝の多い人向きであり、大柄なヨーロッパの枕をそのまま導入しても難しい。

ヒュスラーネストやプロナチューラのようなウッドとラテックスの組み合わせによる、ウッドスプリングが増えているのも傾向だ。センベラの新しいウッドスプリングもこのタイプである。私の店の扱いでは、ヒュスラーネスト、プロナチューラ、センベラ、ムースブルガーの4社が出展していたが、共通するのは天然素材100%であるということ。
しかしながら、ヒュスラーとセンベラではコールドモールドフォームによるマットレスの提案も増えていた。

低反発ウレタン系はもはや主流からはずれている。パーツの一部として使われてはいるが、全体を低反発で作るテンピュールのようなタイプは非常に少なくなっている。

ハイムテキスタイル、ケルン家具市を通して見えてきたもの。
マットレスについては骨格構造的、カイロプラクティック的なものに対するアプローチは数多くされていて勉強するべきことが多い。ところが、掛けふとんはハイムテキスタイル、マットレスはケルン家具市というような分け方がなされているし、マットレスも多くのメーカーがベッドパッドの提案をしていない。掛けふとん、ベッドパット、マットレスを組み合わせて総合的に提案しているメーカーはまだまだ少ないし、睡眠科学を応用しているところは皆無である。
ただ、パンフレットだけもらって十分に話ができなかったのが残念だが、一部屋10000円ぐらいで、光・温湿度・電子スモッグなど睡眠環境に関するチェックを行うサービスが生まれていて、今後このような睡眠ソリューションに対する提案が大きなテーマになるのではないかと考える。

睡眠指導士中級講座が終了

二日続いた講習も終わり、25日2時から修了試験でした。
久しぶりに「いぢわる」な設問攻め。できたのやら、できなかったのやら良くわかりませんが、とりあえずベストを尽くしましたので良しとしましょう。

一緒に受講した立入君も「ようわからんわ〜」

今回の講義の中で、もうちょっと突っ込んで聞きたかったことがありました。
それは「成長ホルモンの分泌と睡眠の深さ」の関係です。一般的には最初のノンレム睡眠時に成長ホルモンが多く分泌されるといわれています。
そこで沢田の仮説は

1.最初のノンレム睡眠時には、発汗量が非常に多い (これは正しい)
2.発汗量が多く、湿度が上昇すると不快指数が上がる (これもほぼ正しい)
3.不快指数が上がると、睡眠の質が悪くなる    (正しいと思うが、証明が無い)
4.睡眠の質が悪くなると、成長ホルモンの分泌も悪くなる (これが聞きたい)

これを逆に言うと、発汗時の快適度を高めてやれば、睡眠が深くなり、成長ホルモンも多く出る→優れた吸湿発散性能を持つ寝具が成長ホルモン分泌には有効という結論が導かれます。この結論おそらく正しいのだと思うのですが、現在のところはエビデンス(証明)が無いのですが、この話がもっと聞きたかった。

もうちょっと調べてみようと思います。

livedoor プロフィール

ねむりはかせ

創業120年を迎える老舗のふとん屋の四代目
今までの「売れれば良いふとん屋」を脱却し、快適な眠りはどうあるべきか、そのための寝具はどのようにしたらいいかを日夜研究しています。
そのために、全国世界を訪ね歩き、試行錯誤の中からオリジナルの寝具を生み出してきました。

プロフィール画像はキャラクターデザイナー井上・ヒサトさんの作品 なまけもののネムタをご厚意で使わせていただきました。

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